今回は OpenAI から「OpenAI API – Access Terminated」というタイトルのメールを受信し、ChatGPT のアカウントが強制的に停止された、垢BANされた話をご紹介します。アカウントが停止された背景には、何とも悲しい偶然の連続性が影響したものだと思います。
どんなことによって、ChatGPT のアカウントが OpenAI の独断的裁量で強制に停止されるのでしょうか?もし、私と同じように ChatGPT のアカウントが突然強制的に停止され「??? …」という人がおられましたら、こちらの記事のようなことが原因ということもあるのかもしれません。
OpenAI から運命のメールが届く
先日早朝に OpenAI からメールが届いていたようなのですが、最近頼んでもいないのにいきなり始まったAIのメルマガらしき「AI Secret Insight」だと思い込んでいました。
そしていつものように ChatGPT をアクセスすると、「Oops, an error occurred!」と表示され、ChatGPT が落ちてるのかと思い調べるも、特に落ちていないようで、気になって届いていたメールを確認すると「OpenAI API – Access Terminated」というタイトルのメールが OpenAI から届いていました。
翻訳すると次のようなメッセージです
こんにちは、
私たちは、あなたまたはあなたの組織のメンバーが、私たちのポリシーに違反する方法で OpenAI API を使用していると判断しました。
この違反のため、私たちは直ちにその組織の個人に対してAPIへのアクセスを停止しています。一般的な違反理由としては、利用ポリシー違反や、サポートされていない場所からのAPIへのアクセスなどがあります。また、当社の利用規約をご確認ください。
これが誤りであると思われ、異議申し立てを希望される場合は、ヘルプセンターまでご連絡ください。APIへのアクセスを復活させる場合は、速やかにご連絡いたします。
ベスト
OpenAIチーム
この OpenAI から受けとなったメールで気になるのが、私は OpenAI API を一度も使っていないことです。そのため最初は不正アクセスなどで API を叩かれた?と思ったのですが、その詳細は語られていません。
日本人ユーザーで ChatGPT のアカウントを停止された人
日本で実際に ChatGPT のアカウントを停止された方を調べてみると、
メールのスクショはこんな感じです
OpenAI – Access Terminated(アクセス禁止)
ChatGPT Plus – Termination notice(有料プラン終了)
有料プランが解約された翌日には、返金のお知らせがありました
好き放題にやってBANされたのに、有料プランの返金をしてくれるなんて良心的だと思いました💦💦 pic.twitter.com/zL2WjyO53j— ぷー (@POO_JP) September 23, 2023
悲しい! OpenAIから「OpenAI – Access Terminated」という件名のメールが届いた! で、アカウントが停止された! 作った文章も画像も見られなくなった! 性的なものを作ろうとしたから! pic.twitter.com/DljnJTVxRx
— おいなり@レッグプレス・ラットプルダウン・チェストプレス・トレッドミル・ウォーキング・チューブ (@oinaribanana) October 29, 2023
受け取ったメールのタイトルが「OpenAI – Access Terminated」という人もいるようです。私が受け取ったメールのタイトルは「OpenAI API – Access Terminated」でしたので、「OpenAI – Access Terminated」の違いがイマイチ分かりません。時期的なものでしょうか。
上記の方は明確なポリシー違反に伴う垢BANのようです。また、私と同じように理由も分からずに垢BANを喰らう人もいるようです。
I was paying $20/month for @OpenAI when, without warning, I got a message that my account had "violated their policies" and they terminated my access. Customer support is non-existent, I literally only ever used it for work tasks. What a fucking joke.
— MattShiv (@shivvy) December 21, 2023
私は OpenAI に月20ドル払っていたのですが、何の前触れもなく、私のアカウントが「ポリシーに違反した」というメッセージを受け取り、アクセスを停止されました。カスタマーサポートは存在せず、私は文字通り仕事でしか使ったことがない。なんてふざけてるんだ。
私と同じメールを受け取った人もいますが、やはり理由が分からないようですね …
They say never to build your house on someone else’s land.
Thanks, @OpenAI, for the lack of transparency about why my account was terminated. I’ve done nothing wrong and have been working on the most benign app for months, only to find my access was cut off days after… pic.twitter.com/h3HDUqbcbs
— GPT Guide (@gpt_guide) October 19, 2023
無意識な壁打ちの果てに …
最初はメールタイトルにある、API 等に目が入ってしまい、何か API を不正利用されたのかな?と脳裏をよぎったのですが、直近 ChatGPT をどんな風に使っていたか?を思い起こすと、数日前に管理しているサイトがマルウェアかウイルスにハックされてしまったようで、それについていつものように ChatGPT を駆使した壁打ちでを行い調べていました。
更にその後、バイオテクノロジー分野のサイケデリック・テクノロジーについて調べている時に、「シロシビン」、「マジックマシュルーム」、「MDMA」などの単語を含む治療領域について調べていると、ChatGPT から警告のようなものが出たのを思い出しました。
サイケデリック医療薬について調べると同時に、サイケデリック・テクノロジーについての記事を書いていて、その記事のメイン画像を ChatGPT を使い、「シロシビン」、「マジックマシュルーム」、「MDMA」などの単語でイラストを生成している時に、ChatGPT から警告が出ていましたが、たまにあることだろうと、特に気にせず壁打ち (プロンプトを投げ) を続けました。
以前にも、別件別業務用の記事でオフィスで働く女性の画像を生成している時に、「オフィス 日本人女性 バストショット」のようなワードでイラスト生成のプロンプトを投げると、そのワードは禁止されているというような警告が出たのを覚えています。つまり、累積的に何回か警告を出してしまうと、アカウント停止に近づくのではないでしょうか?
まとめると、ここ数日間調べていた「ウイルス」、「マルウェア」、「シロシビン」、「マジックマシュルーム」、「MDMA」などの ChatGPT のポリシー違反を醸し出すような危険ワード?が、サイケデリック・テクノロジーを調べていた際に出た警告が最後のトリガーとなって、その後少し時間を置いてから、このアカウントは危険な人物だ!というようなレッテルが貼られてしまい、アカウントが強制的に停止されたの可能性があるのかもしれません。
あまり細かいことは覚えていないのですが、不正ワードとされるような文言を入力し、累積で3回以上とか警告をもらうと垢BANにつながる可能性もあるのかもしれません。
Yahoo!知恵袋にも、ChatGPT に不適切な質問をすると警告が出る旨について報告されています。私の場合は特に、差別用語、エロネタ等を意図的に入力したことはなく、投資関連、テック関連等の調べものをしていて、その流れで気付かずに OpenAI のポリシー違反に触れたワードなどを入力し、警告も自動的なものであまり関係ないと思い、壁打ちしまくっていたのが原因と思われます。
ポリシー違反すると、OpenAI の裁量で垢BANされる
調べて見ると、ChatGPT に不適切な質問をすると警告みたいなのが出ますが、何回も繰り返すと OpenAI のポリシー規約に反する場合には利用停止になるとのことです。
規約を遵守しない場合、お客様の使用が当社または第三者にセキュリティリスクをもたらす場合、またはお客様の使用が詐欺的であると疑われる場合、または当社または第三者が責任を負う可能性がある場合、本サービスへのアクセスを停止することがあります。
OpenAI の利用規約は、2023年11月14日に更新されており、「解雇および停職」の項目には、次のように記載されています。
本当にアカウント停止をやるかどうかは分かりませんが、ChatGPTの利用規約では停止できるようになっているみたいです。 pic.twitter.com/G5j1rfUQso
— IT navi (@itnavi2022) June 20, 2023
お客様は、いつでも自由に当社サービスの利用を停止することができます。当社は、当社が判断した場合、お客様の当社サービスへのアクセスを一時停止または終了させる権利、またはお客様のアカウントを削除する権利を留保します:
– お客様が本規約または当社の利用規定に違反した場合。
– 私たちは法律を遵守するためにそうしなければなりません。
– お客様による本サービスの利用は、OpenAI、OpenAIのユーザー、または他の誰かにリスクや損害を与える可能性があります。また、お客様のアカウントが1年以上使用されておらず、お客様が有料アカウントをお持ちでない場合、当社はお客様のアカウントを終了することがあります。その場合は、事前にお知らせいたします。
つまり OpenAI から、お前ヤバい判定を受けるとアカウントを強制的に停止されるのです。
異議申立てを行う
OpenAI の利用規約には、「異議申し立て」の項目に次のように記載されています。
当社が誤ってお客様のアカウントを一時停止または終了したと思われる場合、お客様は当社サポートチームに連絡して当社に異議を申し立てることができます。
ということで早速意図的ではなく、たまたま偶然の連続性によりアカウントが停止されたものだと思いますので、「OpenAI API – Access Terminated」のメールに書いてあった通り、ヘルプセンターへの異議申し立てを行いました。
異議申立ては、ChatGPT のヘルプページにアクセスし、画面右下の吹き出しマークの部分をクリックすることでメッセージを送ることができます。
それっぽいセクションを探し、今回のアカウント停止は意図的ではないことの本文を送りしました。すると、「Thanks for reaching out. We’ll respond via email as soon as possible.」という返事が返ってきましたので、後は OpenAI 側の判定を待つしかないものだと思います。
私と同じように、「OpenAI API – Access Terminated」のメールを受けとった海外ユーザーが OpenAI のコミュニティでその旨を共有している人がいるようですが、誰一人解決してないところを見るとご愁傷様なのかもしれません。
ChatGPT のアカウントが停止されると、その後どうなる?
ChatGPT のアカウントが OpenAI の一方的な裁量で停止されると、停止されたアカウトでログインしようとしても、
Oops, an error occurred!
Try again
と表示され、使用していたメールアドレスは利用できなくなります。試しに、別のメアドで ChatGPT (OpenAI) に登録すると無料版である GPT-3.5 は利用できるようですが、多分電話番号、カード番号などが紐付けされている場合、有料版への登録はできないものだと思います。
ChatGPT のアカウントを強制的に停止されたことで、サブスク支払いはどうなるのか?というと、実際に ChatGPT の支払いを見てみますと、ChatGPT 支払いは Stripe Link というサービス経由で支払われていますので、Link の管理画面にログインすることで支払い状況を確認することができます。
すると、2月24日を最後に引き落としが止まっているようです (2024年4月1日確認)、以上のことからしてサブスク支払いも強制的に停止されたものだと思います。
ChatGPT の代わりを探す
丁度 ChatGPT のアカウントが停止された頃、GPT-4 を上まると話題の Claude 3 が発表されました。更に調べてみると、Perplexity の有料版を登録することで GPT-4 と Claude 3 の複数モデルを使用することができるとのこと。
ChatGPT が使えなくなってしまったので、Perplexity の有料版を使うということで即決です。Claude 3 に関しては、一部のタスクにおいて GPT-4 と同レベルの性能、Claude.ai のサイトから使うのであれば無料で使えるとのことでコスパは良さそうです。
まとめ
私は仕事から趣味、投資に至るまで幅広い用途で ChatGPT を使用していたため、とにかく無意識に壁打ちをしまくる、というくせが付いていました。そうすると、意図せずに OpenAI のポリシー違反に該当してしまう “ワード” を投げてしまう、ということが何回かあったものだと思います。
今回アカウント停止の原因ではないか?と思う、サイケデリック医薬品 (危険ドラック) に関する壁打ちが決定的な要因ではないか?と思いますが、私のように広範囲に渡って ChatGPT を利用している方は、必ず OpenAI のポリシーを今一度確認して把握しておく必要があると思います。
続報: メアドを変えて新たに有料会員になれる?
今回、OpenAI から一方的にアカウトを停止されたことにより、自動で引き落とされている月額費はどうなるのか?何か API の不正利用によって何か自分の知らない費用がかかっているのか?など、かなりブラックボックス、不透明のまま停止されてしまいましたので、そのあたりの詳細が分かり次第、新しく有料登録できる術はないか?考えたいと思っていました。
結局、月額費は自動的に停止されていたようで、心配されていた API の不正利用による見知らぬ支払い等もありませんでした。自分の記憶にはないのですが、Link (Stripe Link) 経由で ChatGPT 有料版の月額費を支払っていたようで、Link 経由で支払うとクレカ履歴などに月額費の支払い履歴が残らず、Link のアカウント内からしか支払いが見れないのですね。
以上のように懸念されていた問題が解決されたため、試しにブラウザとメールアドレスを変えて OpenAI こと ChatGPT の有料版に再登録できるのか?試してみました。ブラウザを変えたのは、一定期間の間だとキャッシュが残っているからか、アカウントが停止された頃に使用していたメインブラウザで ChatGPT にログインしようとすると、「Oops, an error occurred!」となり自動的に弾かれれてしまいます。
キャッシュが消えても、停止されたアカウントのメアドやパスを入れても最終的には弾かれてしまい「Oops, an error occurred!」となりますので、基本的にアカウントが停止された場合、そのメアドは使用不可能になるという理解で良いと思います。問題は、それらに紐づけられているであろう、カードや電話番号の情報です。
そこで今回、新たに有料版を登録するにあたり、ブラウザを変え、メアドを変えて、更に支払いを Link ではなくクレジットカード支払いに変更しました。どうやら Link 支払いでは電話番号が必要になりますが、クレカ支払いでは、住所等を入力する必要がありますが、電話番号の登録はありません。
結果は新たに ChatGPT の有料会員登録ができました。私がなぜ急にアカウントが停止されたのか?という真相は最後まで OpenAI の闇の中なのですが、多分自分で検証した可能性だと、ポリシーに違反した「ワード」による複数の警告によるものだと思っており、そこまで悪質ではない場合は、メアドを変える等することで、再び有料会員になれるチャンスは残されているのかもしれません。