『イーロン・マスク』、『When The Heavens Went On Sale』の著者で知られる Ashlee Vance (アシュリーバンス) 氏が、航空宇宙分野のSPAC銘柄を5つ上げ、「この中から2つの企業が、世界で非常に、非常に、非常に、興味深いことを行うことになると思います。」とツイートしています。
The SPAC curve is a tough curve. This is just in aerospace. I reckon at least two of these companies end up doing some very, very, very interesting things in the world pic.twitter.com/TDlrqNhkun
— Ashlee Vance (@ashleevance) June 30, 2023
・Archer Aviation (アーチャー・アヴィエーション / ACHR)
・Joby Aviation (ジョビー・アビエーション / JOBY)
・Astra Spae (アストラ・スペース / ASTR)
・Virgin Galactic (ヴァージン・ギャラクティック / SPCE)
・Rocket Lab (ロケットラボ / RKLB)
SPAC曲線は厳しい曲線だ。これは航空宇宙分野に限った話だ。私は、これらの企業のうち少なくとも2社が、世界で非常に、非常に、非常に興味深いことをすることになると考えている。
アシュリーバンス氏がピックアップした5つのSPAC銘柄は、彼のこれまで著書からすると宇宙SPAC銘柄かと思いきや、Archer Aviation、Joby Aviation のドローン銘柄 (eVTOL)、所謂空飛ぶタクシーの2社が含まれています。
Joby Aviation に関しては、2023年6月28日に、米連邦航空局の飛行テスト認可が承認されたことで急騰しています。更にバンス氏は、次のようにツイートしています。
SPACの時代は、10~15年後に分析するのに興味深いものになるのではないだろうか?非常にハイリスクでコストのかかる事業に非常識な資本を注入したらどうなるか。例えば、航空宇宙やバイオテクノロジーのタイムラインを劇的に早めるとか?それは何かあるだろう。おそらく、それはすべて狂気の沙汰だったのだろう。
バンス氏が2023年5月に出版した最新の著書『When The Heavens Went On Sale』では、この資本注入の狂気の沙汰の舞台裏を追った、宇宙SPAC銘柄である、Astra Space、Planet Lab、Rocket Lab、Firefly Space (未上場) にバンス氏自身が密着した取材と現場での体験が語られている。
本書から推測すると、バンス氏が「非常に」を3回も繰り返すことに興味深いと語るのは、
・Astra Spae (アストラ・スペース / ASTR)
・Rocket Lab (ロケットラボ / RKLB)
ではないか?と思うのですが、ピックされた5つのSPAC銘柄にはドローン銘柄も含まれていることから、深読みすれば、どちらかドローン銘柄と Rocket Lab ではないか?というのが個人的な予想なのですがどうでしょうか。
Astra Space に関しては、モバイルゲームの Skillz (スキルズ / SKLZ) が上場基準に適合するため2023年6月23日に取締役会が1対20の株式併合を承認しましたが、同じようなことを (Astra の場合は 15/1 だったかな) Astra もすることになると思います。
Rocket Lab に関しては、バンス氏がCEOのピーター・ベック氏をかなり信頼しており評価していることからも、バンス氏は間違いなく Rocket Lab 推しであり、何なら Rocket Lab をロングしているのではないか?と勝手に予想しています。
驚いたのが、『When The Heavens Went On Sale』でもかなり力を入れて取材しており、絶賛していたように見受けられた、Planet Lab が選出されていなかったことです。バンス氏は、これらのSPAC銘柄を10~15年後というスパンで捉えているようですが、そこに Planet Lab が入っていなかったことは少し残念であり、そういうことなのかもしれません。
そもそも、バンス氏がピックした5つの中から2つを予想するのではなく、SPACという非常にリスキーな残骸 (既にロケット打上げ会社 VORB、EVピックアップトラックの RIDE が上場廃止に)、スキームからダイヤの原石を見つけ出すという宝探し的な視点が必要かもしれない。