CNBCの宇宙レポーター Michael Sheetz 氏が、Relativity Space の Terran R ロケットの打ち上げ価格についてツイートしています。
Jefferies analysts, after a recent meeting with Relativity leadership, note the Terran R rocket has an implied price of $55 million per launch, although early customers "signed at a discounted rate" of ~$45 million. pic.twitter.com/uXQmaV95gB
— Michael Sheetz (@thesheetztweetz) May 31, 2023
Jefferies のアナリストは、最近 Relativity の首脳陣と会談した後、Terran R ロケットの打ち上げ価格は1回あたり5500万ドルだが、初期の顧客は「割引価格で契約」し、4500万ドルであると指摘している。
この件はロケット打上げ価格の競争を表しており、SpaceX Falcon 9 の標準的な打ち上げ費用は6200万ドル (2022年時点だと6700万ドル) と言われています。今回明かされた Relativity Space の Terran R ロケットの打ち上げ価格は5,500万ドルで、Falcon 9 よりも安く、ペイロード容量も Relativity 方が若干大きくなっていると言います。
これは健全な競争 (両社とも価格を下げる) につながるのか、それとも SpaceX が Relativity Space を追い抜くために大幅な値引きに走るのか?投資家は今後の展開に注目しています。
また、Terran R のペイロード容量は Falcon 9 よりも若干大きいとされています。この価格とペイロードの違いが、健全な競争を生み出す可能性がある一方で、SpaceX が競争を勝ち抜くために大幅な値引きを行うという有害な戦いを引き起こす可能性もあります。
また宇宙ジャーナリストの話によると、この状況 (Jefferies のアナリストが話た) は、SpaceX Falcon 9 の初期と非常に類いしており、Terran R はすでにかなり予約の多いロケットであることが分かるという。Relativity は、12億のバックログを主張しており、これはおよそ22-27回の打ち上げがすでに予約されていることを意味しているという。
一方で、シニア宇宙飛行士 Eric Ralph さんのツイートによると、Terran R の性能は Blue Origin の新型ロケット New Glen の半分になっているという。
また Rocket Lab が現在開発している人工衛星打ち上げ用の中型液体燃料ロケット Neutron と競合している、と指摘する人もいる。宇宙ビジネスにおける最新の中型ロケット事情については、以前記事にしているので以下を参照願いたい。
とにかく今回明るみになった、3Dロケットを生産する Relativity Space の Terran R ロケット打ち上げ価格により、ロケット打上げ業界の競争に影響しそうです。