2024年10月2日に公開された、Rocket Lab (ロケット・ラボ) の CFO アダム・スパイスが Bloomberg Technology に出演した内容をご紹介します。
Rocket Lab のCFO、アダム・スパイスが、南カリフォルニアにある Rocket Lab の製造施設で、エド・ルドロウとキャロライン・ハイドとともに、宇宙ビジネス、SpaceX などとの競争、そしてこの地域の宇宙技術エコシステムについて議論します。
Rocket Lab CFO:私たちは沢山のロケットを作れる
Rocket Lab は、エンド・ツー・エンドの宇宙提供サービスを行う企業です。発射サービスだけでなく、衛星の製造や運用を含めた包括的なサービスを提供しています。
例えば、ロングビーチではロケットのコンポーネントやエンジン、アビオニクスの製造を行っており、アメリカの各地、さらにカナダにも拠点を拡大しています。
発射システムについて
発射システムについては、現在運用中の「Electron」というロケットは、アメリカで2番目に多く打ち上げられている機体で、53回の打ち上げ実績があります。
次世代の「Neutron」ロケットは、中型クラスの打ち上げ市場をターゲットに開発が進められています。宇宙工学の難しさについても触れており、ロケット開発は非常に複雑で、成功すれば非常に競争力のあるポジションを確立できるとのことです。
宇宙産業は競争が激しい
宇宙産業は競争が激しく、SpaceX のような強力な競合他社とも戦わなければなりませんが、その中で正しい決断を下し、効率的に資本を活用しなければならないと述べています。
収益面の状況
収益面では、2024年の第2四半期に1億ドルを超える売上を達成し、事業の拡大が続いています。収益の70%は「宇宙システム」からで、これには、太陽電池やバッテリーシステム、ラジオ機器、宇宙船の完全な製造などが含まれます。
また、NASAや国防総省とも契約を結び、500万ドルを超える規模の契約も獲得しています。Rocket Lab は2024年に15~18回の打ち上げを予定しており、これまでに11回の打ち上げを完了しています。
SpaceX はペイロードを軌道に送り込むビジネスで年間30億ドルの収益を見込んでおり、それがビジネスの上限だとしています。これは大規模な収益規模ですが、Rocket Lab はこの規模にはまだ達していません。
競合 SpaceX
ただし、ビジネスの定義次第で見方が変わると考えています。SpaceX も打ち上げだけに止まらず、継続的な収益を生むために、衛星のコンステレーションを構築するなど、打ち上げ以上の事業を展開しています。
Rocket Lab も同様に、宇宙船の設計や製造、打ち上げ、そして軌道上での運用までを一貫して提供することを目指しています。このように、宇宙産業の成長は政府機関や商業の両方からの機会によって支えられています。
SpaceX が達成してきたことは非常に称賛に値し、Rocket Lab にとってもインスピレーションの源であり、目指すべき目標でもあります。しかし、競争に対して臆することなく、挑戦を楽しんでいるという姿勢を強調しています。