Momentus Inc. (モメンタス株式会社) 1対50の株式併合を発表しました。
Momentus Inc. Announces Reverse Stock Split ⬇️https://t.co/f8TrmwJ4O4
— MOMENTUS (@momentusspace) August 22, 2023
衛星バス、輸送、その他の宇宙インフラサービスを提供する米国の民間宇宙企業である Momentus Inc. (モメンタス / NASDAQ:MNTS) は2023年8月23日午後11時59分(米国東部時間)に発効するクラスA普通株式の50分の1株式併合を実施したと発表しました。
Momentus の普通株式は、ナスダック・グローバル・セレクト・マーケットにおいて、引き続き「MNTS」のシンボルで取引され、2023年8月24日の取引開始時に分割調整後のベースで取引が開始されます。株式併合後の普通株式の新しいCUSIP番号は60879E200となります。
株式併合は、2023年8月22日開催の臨時株主総会において承認された。株式併合の結果、発行済普通株式50株につき普通株式1株が自動的に併合される。
この株式併合により、普通株式の発行済株式数は約9,800万株から約200万株に比例して減少し、各株主の持株比率は端株を除き変更されません。
ナスダックにおいて既存のシンボル「MNTSW」で取引されている当社の公開ワラント、および当社の給付制度に基づき発行された未発行の株式報酬および株式または株式単位(適用される行使価格を含む)は、比例的に調整されます。
本株式併合により、普通株式1株未満の端数が生じることはありません。また、本株式併合の結果、普通株式1株未満の端数が生じる株主に対しては、その端数を切り上げるものとする。
この株式併合を実施するため、当社は第2修正基本定款の修正証明書を提出し、2023年8月22日にデラウェア州務長官により提出が受理されました。修正後の当社第2修正基本定款に記載されている授権普通株式総数に変更はありません。
今回の株式併合は、ナスダックにおける当社普通株式の上場維持に必要な最低入札価格を遵守し、より幅広い機関投資家や個人投資家にとって魅力的な入札価格を実現することを目的としています。
ナスダックでは特に、上場会社の普通株式が1株当たり最低1.00ドルの買値を維持することを要求しています。
Momentus (モメンタス) について
Momentus は、商業衛星バス、宇宙輸送を含む宇宙インフラ・サービス、ホスティングされたペイロード、軌道上サービスを提供する米国の商業宇宙企業である。
SPAC企業は破産、上場廃止の瀬戸際に立たされている
今回 Momentus が、1対50の株式併合を行いましたが、既に SPAC 企業の中には破産する企業も増えてきました。宇宙SPAC では、Virgin Orbit が破産し、Astra、Spire Global は上場廃止警告を受けており、Astra に関しては、Momentus と同じく、1対50の株式併合をするしか道は残されていないように思います。
SPAC企業には、Momentus のように既に株式併合を行なっている企業も散見されます。例えばモバイルのeスポーツプラットフォームを開発している Skillz (スキルズ) という企業は、2023年6月23日に1対20の株式併合を行なっています。
同社のチャートを見ると、現在株式併合を行なった株価となっていますので、過去に1ドルを割っていたことはチャートを見ても分かりません。SPAC企業にはこのような背景がありますので、しっかりと確認する必要があります。
株式併合した株を持ってた投資家はどうなる?
株式併合 (リバーススプリット) が行われた場合、投資家が保有する株の数は減少しますが、その株の価値(単価)は相応に上昇します。そのため、併合直後の時点での投資家の保有資産の総額(株数 × 株価)は、併合前と基本的に変わりません。
例えば、1株100円の株を10株持っていた投資家が、10株を1株に併合するリバーススプリットを経験した場合、併合後は1株1,000円の株を1株持つことになります。どちらの場合も保有資産の総額は1,000円となります。
しかし、以下の点を考慮する必要があります。
・流動性の低下
株式併合により、市場で取引される株の数が減少するため、株の流動性が低下する可能性があります。これにより、将来的に株を売却する際のスプレッド(売値と買値の差)が広がるリスクが考えられます。
・市場の受け取り方
株式併合のニュースは、市場にネガティブに受け取られることが多いです。これは、併合が会社の業績の悪化や市場からの信頼喪失を反映しているとの懸念からです。そのため、併合の発表後、株価が下落することも考えられます。
・手数料や税務
一部のブローカーでは、株式併合の際に手数料が発生する場合があります。また、税務上の取り扱いについても注意が必要です。
以上のように、株式併合直後の時点での投資家の保有資産の総額は変わらないものの、上記のような要因により、中長期的な視点でのリスクや影響を考慮する必要があります。