Zoomy

ディスコミュニケーションな人に感じる違和感

ディスコミュニケーションな人に感じる違和感

今回は番外編として、最近知り合いと話していて感じた “違和感” について記事にしたいと思います。この知り合いとは何度か話していて話が通じないことが多々あり、本来であればスルーするのですが、そこでスルーするのではなく、この違和感について考えてみることにしました。

世間一般という概念

まず違和感その1として、世間一般論が通じません。私的には、世の中ってこうだよね、こういう傾向だよね、こういうパターンだよね、という話をするのですが、それはどこ情報で、その情報は間違っているというような返答が返ってきます。

「はあ」となる訳ですね。この時私は、そうなるとは言い切っておらず、「こういう傾向だよね」と言う訳ですが、その情報あなた騙されてるじゃない?正しくないんじゃない、となる訳です。

情報の出所が偏っている

多分これは、知り合いが参考にしている情報の出所が偏っており、かなりノイズを拾ってしまっていると感じました。例えば、ある程度成功している個人投資家であれば、ニュース媒体として、The Wall Street Journal (WSJ)、Financial Times、ブルームバーグ、CNBCなどを購買することが考えられますが、

この知り合いに、これらの媒体をあげたところで、これらの媒体が正しいとされる理由は何か?というような返事が返ってくることが予想されます。まあつまり会話が成立しない訳です。

世間一般論

ここで私が言いたいのは、世間一般ではそうなっている (上に挙げた媒体が市場参加者に良く読まれており、一定の評価を得ている) ということなのですが、この一般論的な概念が伝わらない、捉えられないのだと思います。

私はこれらの媒体が100%正しいと言っているのではなく、多くの市場参加者がこれらの媒体を読んでいる以上、これらの媒体が一つの材料として参考になるということを言いたいのですが、そこまで説明しないと話が進まないんですね …

インカミングデータ

違和感その2として、こちらが提示するデータには 「そのデータ大丈夫?正しいの??」と言う疑問のを提示してくるのに、自分の見てるデータ正しいというバイアスがかかっているケースが多々ある。

入ってくる情報が全て

投資をしているとインカミングデータ (入ってくる情報) が全てになります。経済指標など日々入ってくるデータに合わせて、時には自分の意見や考えも180度変える必要がある訳ですが、知り合いはどこで読んだよく分からない情報や自分の考えに固執しているようです。

そもそも情報元が怪しいというか … 米株投資するのであれば、「雇用統計」とか「消費者物価指数」とか経済指標となるデータを見ていく必要があり、もしそのデータが鉛筆舐め舐めされていたとしても、市場参加者の大半がそのデータを元にトレードしている訳だから、これらの指標を元にトレードするのがセオリーになりますが、それを理解できないですね …

私のメンターである優れた投資家は、「インカミングデータに合わせて自分のシナリオを自分の考えもどんどん微調整していけ」と言います。具体的には、

軌道修正するの当たり前じゃない。データというものに対して謙虚になって、インカミングデータに合わせて自分のシナリオを自分の考えもどんどん微調整していく。考えを変えていく、相場というのは千鳥足をしながらあっち行ったりこっち行ったりしながら進んでいく、毎回新しいデータ、新しいニュースが入ってくる度に自分の考えをキャンセルして白紙にして。

そしてメンターは最後に次のように付け加えます。

アメリカの格言で、「意見を変えない人間はバカだけ」という格言があります。つまり、頭の良い人は環境に応じて自分の意見を修正していく。パウエルがインカミングデータに応じてどんどんスタンスを変えていくというように、毎回の FOMC で言っているように。

本当にこの言葉に尽きると思います。このことを理解していない人の多くが、何かしらの何の役にも立たない自分の意見に固執しており、プライドなのか何なのか分かりませんが、素直になれよと言いたい訳です。

メンターとか大丈夫かよ?と思う方もいるかもしれませんが、伝説の投資家マーク・ミネルヴィニ、スタンレー・ドラッケンミラーは、投資キャリアの初期において優れたメンターを選ぶことを重視しています。

キャリアの初期に、優れたメンターと高い給与のどちらかを選べと言われたら、必ずメンターを選びなさい。それどころではありません。そして、学習曲線がピークに達するまで、そのメンターから離れようとは思わないでください。 – スタンレー・ドラッケンミラー

実績のある個人と実績のある方法を追いかけ、模倣する。 – マーク・ミネルヴィニ

以前、NHKスペシャルで老後に不安を覚えた個人が、投資教室に通うというような番組が放送されていましたが、そんな習い事感覚で果たして相場のスキルが身に付くのか?というのは疑問です。かと言ってフォロー数が多いなど、所謂インフルエンサーのような人たちからは、投資哲学は学べない気がします。

メンター選びも初期の投資経験では、大事なスキルの一つなのですね。

中間に立って思考する

投資の世界に身を置いていると、自分のプライドとか信じている世界観が、どんなに脆いものなのかを思い知らされます。例えば相場から消えていく初心者の典型が、自分が信じたストーリー、入れ込んだ銘柄に固執し、その銘柄が破産したり大暴落して一緒に消えていく人たちです。

株式市場や人の心は移り変わっていくものであり、常にフラットな姿勢で物事を観察しないと、自己バイアスなどクソの役にも立たないものに囚われてしまいます。

物事が上手くいっていない人の特徴は、自分の意見や考えに固執し、様々な視点、新しい視点で物事を見ようとしないことではないか?と思います。とにかく、まずは素直にならないと人生も投資も始まらないでしょう。

そして物事には、「白」か「黒」か、「はい」か「いいえ」だけではなく、その中間「グレーゾーン」が存在することを認識すべきです。例えば投資の世界では、「楽観主義」と「悲観主義」の対立する2つの概念を持ち合わせる必要があります。

楽観主義だけではリスキーであり、悲観主義だけでは、ここぞ!という時に投資することができないでしょう。