The average holding period has been falling for decades.
That means that having a long-term holding period has become an even bigger advantage. pic.twitter.com/pdtr0ZVua3
— Brian Feroldi (🧠,📈) (@BrianFeroldi) November 4, 2023
投資家の Brian Feroldi (ブライアン・フェロルディ) 氏が、近年投資家の株式保有期間が明らかに減少傾向にあることをツイートしています。
平均保有期間はここ数十年下がり続けている。つまり、長期保有がさらに大きなメリットになっているのだ。
このグラフは、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の株式の平均保有期間を約1世紀にわたって示したものです。投資家の株式保有期間が明らかに減少傾向にあることがわかります。
2000年代半ばには平均保有期間が1年未満になった
1920年代〜1980年代半ば頃までは、平均保有期間は変動があったものの、概ね4年以上であった。特筆すべきは1930年代と1940年代で、7年を超えているように見える(グラフの丸で囲んだ部分と注で示されている)。しかし、1980年代半ば以降は急激に減少し、2000年代半ばには平均保有期間が1年未満になった(グラフ右端)。
市場が長期投資よりも短期売買を志向するようになった
この傾向は、市場が長期投資よりも短期売買を志向するようになったことを示唆している。保有期間の短期化が重視されるようになった背景には、アルゴリズム取引の台頭、投資家の素早い反応を促す市場データやニュースへのアクセスの増加、投資戦略の全般的な変化など、いくつかの要因が考えられる。
長期的な視野で投資する
Source: BofA Global Research, Bloomberg
上記の「S&P500の世俗的な長期の強気相場、長期の弱気相場のマッドマップ」が示すように、株式市場はこれまで、強気相場と弱気相場を繰り返しながら最終的には上昇してきた歴史があります。
多くの投資家が短期的な利益に集中している市場において、長期的な視野で投資する投資家は、短期的な競争から利益を得る可能性があるということです。
さらに、長期的な投資家は、取引コストが低く、長期的な複利リターンからより大きな利益を得られる可能性がある。さらに、長期的な視点を持つことで、投資家は短期的な市場のボラティリティを乗り切り、市場全体の長期的な上昇トレンドを利用することができる。
クリス・メイヤーの100バガー株についての知見が得られる著書『100 Baggers』では、100バガーになる優れた企業の大半は16年〜45年の年月がかかっているという。例えば、バークシャー・ハサウェイ、ウォルマート、スターバックス、ギリアド、エレクトロニック・アーツなど。平均保有期間が1年未満では、話にならないのがお分かり頂けるであろう。
今は誰もが「トレーダー」になりたがっているが、投資家になりたい人はほとんどいない。上記のグラフが示すように、長い目で見る余裕のある投資家は、短期的なトレンドや市場のノイズに反応する投資家よりも優位に立てるかもしれない。