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【積立投資】億万長者になった清掃員ロナルド・リードが教えてくれること

【積立投資】億万長者になった清掃員ロナルド・リードが教えてくれること

生涯を用務員として過ごした、ロナルド・リードの投資戦略は非常にシンプルなものでした。それは、日々働き、節約したお金をインデックス・ファンドに投資し続けることでした。彼が残したインデックス投資の伝説は、お金持ちじゃなくても、普通の労働者が長期で積立投資を続けることで資産形成することができることを教えてくれます。

生涯インデックス投資を続けた名もなき男

Ronald James Read (ロナルド・ジェームス・リード) という名前を聞いたことがありますか?彼は一生懸命働いて、節約したお金を長期間にわたってインデックス・ファンドに投資し続けました。彼の話は、忍耐強く投資を続けることがどれほど強力な結果をもたらすかを教えてくれます。

リードさんは生涯を用務員として過ごし、2014年に92歳で亡くなりましたが、その時の純資産は800万ドル以上にもなっていました。彼の成功の秘訣は、複雑なことをせず、コツコツとインデックス・ファンドに投資し続けることでした。

この話から、私たちは長期にわたるインデックス投資や積立投資の力を理解できます。時間を味方につけ、忍耐強く投資を続けることで、驚くべき成果を達成することができるのです。

清掃員、ロナルド・ジェームス・リードとは?

ロナルド・ジェームス・リードの話は、どんなに普通の生活をしていても、賢い投資と節約で大きな富を築くことが可能であることを教えてくれます。

彼はアメリカのヴァーモント州で、一生懸命に用務員として働いていました。しかし、彼が亡くなった後、彼が数百万ドルの資産を築いていたことが明らかになりました。では、どうやって彼はこれを成し遂げたのでしょうか?

答えはシンプルです。リードさんは、清掃員やガソリンスタンドでの仕事で稼いだ少額のお金を、株やインデックスファンドに投資し、それを70年間も放置していました。彼の成功の秘訣は、複雑な投資戦略ではなく、長期間にわたる忍耐とコツコツとした積立投資にありました。

この話は、どんなに平凡な収入でも、時間を味方につけ、賢く投資することで、驚くべき富を築くことができるということを示しています。

長期投資には忍耐が必要

投資においては、忍耐が非常に重要な要素です。実際、長期間にわたって忍耐強く投資を続けることができれば、特別な株の選び方や天才的なストックピッカーである必要はありません。忍耐を持つことで、多くの専門家や天才的な銘柄選びを上回る成果を得ることが可能です。

株式投資で正しい銘柄を選ぶことは、非常に難しい作業です。それは、NBAのプロ選手になるのと同じくらいの難易度があります。しかし、忍耐を持つことは、自分自身でコントロールできる範囲が大きく、実はより簡単なことです。

毎日正しい銘柄を選ぶよりも、単に我慢強くインデックス投資を続ける方がずっと簡単です。ロナルド・リードの例がそれを証明しています。彼は、複雑な銘柄選びをせずに、長期間にわたってインデックス投資を持ち続けることで、大きな資産を築き上げました。これは、多くの投資家にとって大きな教訓となります。

非常にシンプルで誰にでもできる投資戦略

ロナルド・リードの投資方法は、とてもシンプルで長期投資の教訓となるものです。彼は、自分で稼いだお金を株式市場のインデックスファンドに投資しました。この方法では、個々の株を選ぶ必要がなく、市場全体に投資することになります。

彼の重点は、長期間にわたって株を持ち続けることでした。時間が経つにつれて、投資したお金はじわじわと増えていきます。これは「複利の効果」と呼ばれるもので、お金が自分でお金を生む力です。彼はこの力を上手く利用し、長い間、じっくりとお金を増やし続けました。

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ロナルド・リードが教えてくれる教訓

ロナルド・リードの話は、地道な節約と賢い投資が、時間をかけて大きな成果を生むことを教えてくれます。日本では未だに投資に対して間違ったイメージやネガティブな印象があるかもしれませんが、これは間違いです。

例えば、近年の投資詐欺などによって、投資 = 悪というような印象を与えかねないメディアの誤った報道による影響もあるでしょう。しかし世界的なインフレで、2023年頃より日本もいよいよデフレから脱却し、インフレで物価や電気代なども高騰しています。

インフレ時の敗者は銀行預金 (日本円) しかない持っていない人で、金融資産 (積立投資している人) を持っている人は株高の恩恵を受けてインフレヘッジ的な役割を果たしています。つまり、金融資産を持っている人と持っていない人では、かなりの差が既にできてしまっているのです。

日本では2024年に新NISAが始まり、金融知識が少しずつ広まっているようですが、まだまだだと思います。チューリッヒ工科大学の起業家リスク名誉教授のディディエ・ソルネット氏は、個人が金融を学ぶ必要がある重要性を次のように説きます。

金融が世界を支配しているからです。ですから、金融とは何かを理解する必要があるのです。そうでなければ、あなた方は羊であり、搾取されることになるからです。

このように個人でも最低限の金融知識 (積立投資、インデックス投資、マクロ経済) を学ぶことは必須だと思います。世界的に見ると、「積立投資」は良い習慣と見なされ、私たちが毎朝起きて歯を磨いたり顔を洗ったりするように、良い習慣として広まっているのです。

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リードの物語は、投資に詳しくない普通の人でも、積立投資の概念を理解すれば、時間を味方につけて複利の力で資産を増やすことができると教えてくれます。彼の成功は、高い収入がなくても、時間と忍耐、そして一貫した投資戦略があれば、誰でも財産を築くことができるということを証明しています。

ロナルド・リードの投資戦略

ロナルド・リードの投資戦略は、極めてシンプルで、誰にもできる再現できる投資戦略です。現代では次のように再現することが可能だと思います。

ネット証券に口座を開き、現在であれば2024年から開始される新NISAで、積立投資・インデックス投資を日本で広めた草分け的存在である、山崎元さんが述べている「新NISAの論理的に正しい唯一の活用法」が参考になるでしょう。

新NISA
・つみたて投資枠120万円
・成長投資枠240万円
= 共に長期投資に適した投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」で運用する

新NISAの「つみたて投資枠120万円」と「成長投資枠240万円」をできるだけ活用し、2つの枠を特に区別することなく、共に長期で投資できる投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を積み立てることだと思います。

長期投資に最適な投資信託を選ぶ際は、「信託報酬」、「純資産総額」などを考慮する必要がありますが、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) は、シンプルで分かりやすく低コストであり、積立投資のスタンダード的な投資信託です。

後はその人の好みに応じて、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を選ぶのか、「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」を選びのか、というような塩梅になると思います。

前者は全世界であり日本も含まれています、後者は日本は含まれていません。例えば、日本資産は円で持っているので、日本を除く全世界に投資したいというのであれば後者になります。

個人的には、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」をメインに、サテライトとして、今後経済成長が見込める「新興国 (インドやラテンアメリカなど)」や「フロンティア市場」にも投資できる投資信託を組み合わせたいと思っています。

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