Redwire (レッドワイヤー)、地上での作物科学を向上させ、将来の宇宙探査ミッションをサポートする初の商業用宇宙温室「Redwire Greenhouse」を開発へ。次世代宇宙経済のための宇宙インフラストラクチャのリーダーである Redwire (レッドワイヤー / NYSE:RDW) は8月16日、宇宙で種から成熟するまで植物を育てることができる唯一の商業所有・運用の宇宙飛行認定植物成長プラットフォームを開発することを発表しました。
Redwire 温室は、2023年春までに宇宙へ打ち上げられる予定で、国際宇宙ステーション(ISS)に設置される史上初の商業所有の温室となる予定です。商業的農業技術企業のデューイサイエンティフィック社は、初飛行の際にレッドワイアの顧客となる見込みです。Redwire 温室は、地上の作物科学者に貴重な洞察をもたらし、人類が宇宙で完全な作物を栽培する能力を大幅に拡大することになります。
Redwire フロリダ発射場運営ディレクターで Greenhouse プロジェクトマネージャの Dave Reed 氏は次のように述べています。
Redwire Greenhouse (温室) は、地球上の作物生産を改善するための科学的発見の機会を拡大し、将来の有人長期宇宙飛行に役立つ宇宙での作物生産のための重要な研究を可能にします。宇宙で作物を育てることは、食糧、酸素、水の再生利用を提供する植物として、将来の宇宙探査ミッションに不可欠です。商業的に開発された機能を通じて、宇宙での作物生産研究の処理能力を向上させることは、NASAの Artemis ミッションとそれ以降に重要な洞察を提供するために重要です。
Redwire Greenhouse は、作物科学をベンチトップ実験施設から宇宙での真の生産へと発展させようとする顧客に、シンプルでスケーラブルな商業的ソリューションを提供することになります。Redwire Greenhouse は、NASAの長期的な探査計画を支援するとともに、さまざまな植物科学や産業研究を目的とする機関や企業の顧客に対して、これまでにないアクセス性を提供することになります。2023年の宇宙実証では、この施設の運用コンセプトを検証し、照明、換気、葉の落葉の抑制機能を評価する予定です。
初飛行の間、Dewey Scientific は遺伝子発現研究のために温室で産業用大麻を栽培する予定です。同社は Redwire と協力し、60日間の実験に関する技術的な詳細を提供し、バイオメディカルとバイオ燃料の研究を進めながら、この施設の能力を実証する可能性について説明しました。
Redwire の In-Space Manufacturing and Operations 担当上級副社長の John Vellinger は以下のように述べています。
Tupperware (タッパーウェア)、Eli Lilly (イーライリリー)、そして今回の Dewey Scientific (デューイサイエンティフィック) といった営利団体との長いパートナーシップの実績を踏まえ、Redwire の温室は、地球低軌道における商業経済の確立という Redwire のリーダーシップにおいて、もうひとつの画期的な前進と言えます。Redwire とのパートナーシップにより、宇宙はビジネスのために開かれています。
Redwire Greenhouse は、Tupperware ブランドとの提携により開発され、現在ISSで Redwire が運用している Passive Orbital Nutrient Delivery System (PONDS) 装置など、すでにフライトで実証済みの Redwire の植物育成技術を活用する予定です。温室は、作物栽培の要件が異なる顧客や、別の植物支援システムのために、より大型で拡張可能なバージョンを飛行させることができます。PONDS の他に、Redwire は2018年からNASA所有の Advanced Plant Habitat で植物調査を管理しています。
Redwire Greenhouse は、ISS米国国立研究所のマネージャーである Center for the Advancement of Science in Space からの賞によって開発されています。