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IonQ Aria、Azure Quantum Platform で提供開始

IonQ Aria、Azure Quantum Platform で本日より提供開始。

・IonQ Aria は、2019年の IonQ Harmony に続き、Azure Quantum プラットフォームに参加する IonQ の2番目の量子システムです。

・発売当初は、Azure Quantum プラットフォームを通じて IonQ Aria へのクラウドアクセスを独占的に利用可能。

量子コンピューティングの業界リーダーである IonQ (イオンQ / NYSE:IONQ) は2022年8月16日、IonQ Aria を Azure Quantum プラットフォーム上で独占的に利用できることを発表しました(ローンチ時点)。

Azure Quantum を通じて、世界中のユーザーが簡単なキー操作で業界で最も強力な量子システムにアクセスでき、機械学習や物流などの分野で新しい量子アプリケーションへの道を開くことができます。IonQ Aria は、2019年後半の IonQ Harmony の展開に続き、Azure Quantum プラットフォームに参加する2番目の IonQ システムです。

IonQ の CEO兼社長である Peter Chapman は、次のように述べています。

IonQ Aria が Azure Quantum のお客様にご利用いただけるようになることは、量子を身近で手頃な規模で実現するという当社の当初の目標に合致しており、非常にエキサイティングです。IonQ Aria が Azure Quantum プラットフォーム上の IonQ Harmony に加わることで、企業顧客や研究機関は、それぞれのニーズに最適な量子システムを選択することができるようになります。

今年初めにパブリックベータカスタマーに提供された IonQ Aria は、アルゴリズム量子ビット(#AQ)数が23であり、現在世界で最も優れた、一般に公開されている量子コンピュータです。

この高いAQ数により、これまでのどの世代の量子コンピュータよりも迅速な量子シミュレーションやアルゴリズムの開発が可能になる可能性があります。すでに一部の顧客は、金融のリスク軽減、電気自動車のバッテリー内の化学反応のモデル化、将来の自律走行車の画像分類の改善などのアルゴリズムの開発に、このシステムを利用し始めています。Azure Quantum を通じて IonQ Aria の月額利用権を購入した顧客は、プランの一部としてプレミアムオンボーディング、コンサルテーションサービス、テクニカルサポートを受けることができます。

マイクロソフトの Azure Quantum 担当特別エンジニアである Krysta Svore 博士は、以下のように述べています。

Azure Quantum プラットフォームにおける学習と革新への意欲は素晴らしく、IonQ のようなシステムプロバイダとの提携により、世界中のお客様に明日の疑問に答えるために必要なツールを提供することが可能になりました。IonQ Aria と IonQ Harmony の提供により、お客様のニーズに合った量子ハードウェアを選択する際の選択肢がさらに広がりました。

企業や研究機関が、これまで解決できなかった問題に取り組む際に量子の力を活用しようとするため、近年、量子コンピューティングシステムに対する需要が急増しています。今年上半期、IonQ は現代自動車と商業パートナーシップを結び、電気自動車用のより高性能なバッテリーを開発したほか、量子機械学習を用いて将来の自動車に搭載される物体検出を行うことを発表しています。また、GEリサーチとの共同プロジェクトでは、複数の要因が互いに影響し合うシナリオにおいて、リスクを軽減するために量子の有効性を実証する結果を発表しています。

IonQ Aria の性能、機能、アプリケーションの詳細については、こちらのブログをご参照ください。その他、当社の商業または研究パートナーシップに関する情報は、8月15日に発表した2022年第2四半期決算をご参照ください。

IonQ 第2四半期決算

IonQ は、第2四半期に航空機メーカーの AirBus (エアバス) や化学大手 The Dow Chemical Company (ダウ・ケミカル) との有償コンピューティング契約など、いくつかの販売契約や研究提携を結びました。

売上高はアナリストの目標を上回り、最終損益も予想よりも小さくなったことが相場の地合いや投資家の間で好感され、決算後には一時8.61ドルまで買上げられました。

しかし、株価は売上高の260倍という破格の値段で取引されています。