世界最大の建設・鉱山機械メーカー Caterpillar (キャタピラー / CAT) が、世界経済 (株式市場) の先行指標とされるのはなぜでしょうか?今回はキャタピラーとマクロ経済の関係についてご紹介します。
キャタピラーは世界経済の先行指標
キャタピラーは投資家の間で、長期的なトップバリュー株/銘柄として知られています。同社は黄色い重機でおなじみの世界最大の重機メーカーの1つです。更にビジネスは、インフラ、建設、鉱業、石油・ガス、運輸など多岐に渡るサービスを提供しています。このような側面からも市場で最も興味深いマクロ銘柄の1つであり、キャタピラーは世界経済の先行指標とみなされています。
ある投資家は指数 S&P 500 など先行指標としてキャタピラーの株価を見ていたり、キャタピラーが深刻な下落を始めたら何らかの悪い兆候を捉えたりと、重機と鉱業のビジネス面から循環型のポートフォリオでよく知られています。そのため景気に敏感であるとされており、経済の先行指標とみなされています。そのため、キャタピラーの業績が好調であれば、景気に対する先行きも明るいとされている。
建設と鉱業の需要が世界経済の健康状態を反映する
建設と鉱業は、経済の基盤となる産業であり、これらの産業の活動レベルは、一般的に経済の活気を反映します。キャタピラーの販売が増えると、それは建設と鉱業の活動が増え、経済が好調であることを示している可能性があります。
グローバルな存在
キャタピラーは世界中で事業を展開しており、その結果、多くの異なる市場の動向を反映します。これは、特定の地域だけでなく、世界経済全体の状態を示す指標となり得ます。
資本財メーカー
キャタピラーは資本財を製造しているため、その業績は経済のビジネスサイクルと密接に連動しています。経済が拡大すると、企業は通常、新しい機器を購入し、既存の機器を更新するための投資を増やします。これにより、キャタピラーの販売が増えます。逆に、経済が縮小すると、企業はこれらの投資を抑制し、キャタピラーの販売が減少する可能性があります。
これらの理由から、キャタピラーの財務状況と株価は、経済の健康状態とその見通しを示す先行指標としてしばしば注目されます。
CAT は SPY の先行指標とされている
キャタピラー (CAT) は、S&P 500 (SPY) の動きの先行指標となっています。完璧ではありませんが、一般的なアメリカ市場は概ねキャタピラーのリードに従います。上記は過去3年間のキャタピラーと S&P 500 のチャートになりますが、キャタピラーに S&P 500 は追随し、キャタピラーが下がれば連動するように S&P 500 が下げています。
投資家はキャタピラーを経済の先行指標として、どのように見てきたのか?
$CAT Caterpillar is one of the leading economic indicator stocks so it’s not a good sign that it just completed a huge bearish head and shoulders which will likely take it to $100 or lower pic.twitter.com/Ywue0USESt
— Will Meade (@realwillmeade) August 14, 2019
$CAT は経済指標の代表的な銘柄であり、弱気のヘッドアンドショルダーを完成させ、100ドルかそれ以下になる可能性が高いのは良い兆候ではありません。
Commodity boom 🚀
Keputusan Buffet mulai masuk saham komoditas bisa jadi leading indicator kl USD akan terus melemah..
+ pergerakan $CAT terus naik – yang mana jadi belwether industrial cycle dunia..
— R o b i n h o l d (@sentimenpositif) September 2, 2020
世界の産業サイクルの指標である $CAT が上昇を続けている。
$CAT if your looking for a good sign for the world economy this is it. 234 is the 52W high, getting close 238.42 ATH
Wouldn't chase but look at these gap and goeshttps://t.co/CStsWhuYKk— Options Mike (@OptionsMike) November 6, 2022
世界経済に良い兆候を探しているならば、$CAT がそれです。234が52Wの高値で、238.42 ATHに近づいている。追いかけはしないが、このギャップ&ゴーを見てほしい。
🇺🇸キャタピラー先行指標理論【株バブル】
景気敏感株の代表格・建機世界1位の🇺🇸キャタピラー(CAT)が株価指数と乖離して上昇し始めると、指数も追随して長期上昇トレンドを描いた(2017、2020-2021)
キャタピラーは2022/10から急騰し指数と大きな乖離
もしこの理論が正しければまさかの株バブル到来へ pic.twitter.com/toW5AtdmBo— ふみ (@fumicco) January 31, 2023
キャタピラーの決算も悪かったですね。キャタピラーは相場の先行指数みたいな会社の一つです。転換点を示唆しています。 https://t.co/VhmRE2Y6B4
— Emin Yurumazu (エミンユルマズ) (@yurumazu) January 31, 2023
これらは一部に過ぎませんが、このように投資家はキャタピラー (CAT) を株式、世界経済の先行指標として見ていることが分かります。何か世界経済の先行きに迷いが出たら、キャタピラーの株価に尋ねてみましょう。
キャタピラーとは?
キャタピラーは、1925年にカリフォルニア州にある蒸気駆動の「トラクター」と「ハーベスター」のメーカー2社が合併して設立された。1930年代、キャタピラーは、後に大型車の標準となるディーゼルエンジンの使用を完成させたと言われている。第二次世界大戦中、キャタピラーはディーゼルエンジンを開発し、有名なM4戦車の動力源として重要な役割を果たした。戦後は、各国が大規模なインフラ整備に乗り出す中、キャタピラー・ブランドはブルドーザーの代名詞となった。
1925年からは「キャタピラー・トラクター」として、1986年には現在の「キャタピラー」に社名変更した。2020年11月現在、建設・鉱山・林業で使用される土木機械の製造・販売で世界トップクラスのシェアを誇っている。キャタピラーは、国内外に110以上の生産工場を持ち、世界180カ国以上で製品を販売しています。キャタピラーは1929年12月2日にニューヨーク証券取引所に上場し、ティッカーシンボル 「CAT」で取引されています。株式は産業部門、農業機械、重建設機械に上場しています。