オークツリー・キャピタル・マネジメントの共同創設者であるハワード・マークス氏は、特に市場が過熱する時期に、一貫して市場バブルに関する洞察をオークツリー・キャピタルの「メモ」で共有してきました。
ハワード・マークス氏のバブル観測に関するメモを振り返ると、これまでに過去3回のバブル観測に関するメモが公開されています。
2001年1月に公開された「バブル・ドットコム」
2000年1月には、ドットコム・クラッシュに至るハイテク株とインターネット株の過大評価を指摘したメモ「バブル・ドットコム」を執筆しました。このメモでは、ドットコムバブルの時期におけるハイテク、インターネット、eコマース株を取り巻く非合理的な行動について論じている。
2022年5に公開された「強気相場の韻」
2022年5月26日に公開されたメモ「強気相場の韻」では、2020年と2021年の強気相場の間の投資家行動を分析し、それが経済の現実から乖離した様相を呈したことを強調しました。
2025年1月に公開された「バブルウォッチについて」
そして2025年1月7日に公開されたメモ「バブルウォッチについて」では、マークスが市場バブルの話題を再び取り上げ、1990年代後半を彷彿とさせる状況を振り返り、現在の市場力学を分析しています。
このメモでマークス氏は市場バブルの概念を再検討し、バブルは純粋に量的なものではなく、心理的な現象であることを強調しています。
彼は、非合理的な熱狂、絶対確実な投資に対する根強い信念、取り残されることへの恐怖(FOMO)、特定の資産はどんな価格でも価値があるという考え方など、バブルの主な指標を特定しています。
現在の市場の楽観論と高騰する評価を認める一方で、ハワード・マークス氏は現在の環境をバブルと断定するまでには至っていない。
同氏は、高騰しているにもかかわらず、バブルの決定的な兆候である「どんなに高値でも高すぎるという見方は存在しない」という考え方がまだ完全に現れていないと指摘している。
ハワード・マークス氏が残したメモは、市場の過熱感に対する見解と、潜在的なバブルの警戒シグナルに関する貴重な洞察を提供しています。