Barron’s may have bottom ticked the $TAN Stage 4 downtrend (at least the latest downleg)
H/T @commandenteSD pic.twitter.com/Vyz5bjvkxv
— nextbigtrade (@nextbigtrade) November 14, 2023
今回は米国で最も著名な投資週刊誌 BARRON’S (バロンズ) の表紙と、そのセクター・産業のメッセージ性についてご紹介します。Stan Weinstein (スタン・ウエンスタイン) のステージ分析を用いて市場について分析している @nextbigtrade の X (旧 Twitter) アカウントが、直近のクリーンエネルギー・セクターの暴落とバロンズがそのことを表紙カバーにしたことで、クリーンエネルギー・セクターはステージ4の下落トレンドに達し、底打ちしたのではないか?と伝えています。
バロンズは、$TAN (Invesco Solar ETF) のステージ4の下落トレンド(少なくとも直近のダウンレグ)を底打ちしたかもしれない。
投資家にとって、BARRON’S (バロンズ) の表紙はある意味メッセージ性があります。2023年11月13日の最新号の表紙は「The Clean Energy Crash (クリーンエネルギーの暴落)」という見出しになっており、直近のクリーンエネルギー・セクターの暴落を表しています。
バロンズの記事「クリーンエネルギー関連株が暴落。次に来るもの」には次のように書かれています。
クリーンエネルギー関連株はここ数年で最悪の低迷に苦しんでおり、業界の価値が数百億ドルも暴落し、アメリカの環境目標が危うくなっている。
ゼネラル・モーターズ(ティッカー:GM)やフォード・モーター(F)といった大手自動車メーカーは、電気自動車の導入計画を延期している。洋上風力発電の開発業者は、何百万人ものアメリカ人に二酸化炭素を排出しない電力を供給する予定だったプロジェクトを中止または延期している。
カリフォルニアのような気候変動に敏感な州でも、住宅所有者が屋根用のソーラーパネルを購入することは減っている。また、安定的で信頼性の高い配当を提供することで知られるグリーン電力メーカーは、その安全性を失っている。金利の上昇が業界にとって最大の課題となっているが、サプライチェーンの問題、不十分な送電インフラ、そして中国との競争も大きな打撃となっている。
この落ち込みにより、グリーン電力のベンチマークである Invesco WilderHill Clean Energy 上場投信(PBW)の77銘柄中76銘柄が過去3ヶ月間下落した(上昇した1銘柄は小さなヒューズメーカー)。S&P500指数が14%上昇したのに対し、ETF自体は年初来で32%下落している。 – Barrons’s
2023年10月19日に第三四半期の決算を発表した SolarEdge (ソーラーエッジ / SEDG) は、Q3決算の大幅な下方修正、欧州での在庫増加、設置遅れで、クリーンエネルギー・セクターは軒並み下落しました。
【関連記事】金利のサイクルを読む: 金利上昇が長期化する可能性
背景には他にも高金利に弱い (わざわざ借金してまでパネルをつけない) セクターとして既に完全に確立してしまっているなど、所謂「ガートナー・ハイプ・サイクル」や「革新的技術とバブルの崩壊」という視点で読み解くことができると思います。
革新的技術とバブルの崩壊
こちらの画像は「革新的技術とバブルの崩壊」のサイクルを示しています。”革新的技術が登場” すると、それが “投資家によって発見” されます。
そして革新的技術は投資家の熱狂により “バブルが崩壊” します。バブルが崩壊すると、段々と “再評価” され、”社会のパラダイム変革” をもたらす … という一連の流れとなります。
この仮説が正しければ、現在クリーンエネルギー・セクターは、バブルが崩壊し底付近ではないかと思います。そして世界は「気候危機」という地球上に住む全ての生物に直結する問題を抱えており、この問題を解決するにはクリーンエネルギーの技術が必要だと思います。
本物の技術を持つ企業であれば、今後再評価されていくものだと思います。
it’s over pic.twitter.com/SUBEw7W6Y7
— Conks (@concodanomics) October 28, 2023
ちなみにバロンズの一つ前の表紙、2023年10月30日号の表紙は「Time to Buy Bonds (債券の買い時)」でした。これは丁度金利が天井を迎えていたタイミングでした。バロンズの表紙が毎回何かしらのメッセージを出している訳ではないと思いますが、バロンズの表紙は一つの指標として機能しています。