Microsoft (マイクロソフト) と Planet (プラネット)、アフリカの気候適応プロジェクトにAIと衛星データを提供するパートナーシップを拡大。グローバル・リニューアブル・ウォッチ、ウクライナ被害評価もイニシアチブに含む。
Today, @microsoft announced our expanded collaboration with their AI for Good Lab to combine Planet’s satellite data with AI technology to accelerate climate adaptation solutions in Africa. Learn more: https://t.co/fMjDWo83cF
— Planet (@planet) November 7, 2022
地球に関する日々のデータと洞察を提供する大手プロバイダーの Planet (プラネット・ラボ / NYSE：PL) と Microsoft (マイクロソフト) は、人工知能（AI）技術と衛星データを応用してアフリカの気候適応プロジェクトを支援する提携を拡大することを2022年11月15日に発表しました。
この技術協力は、Microsoft が最近発表した AI for Good Labs のケニアのナイロビとエジプトのカイロへの初のグローバル展開と、地元のパートナーや非営利団体との対応する AI Innovation Council の設立を支援するものです。
このプログラムを通じて、アフリカ在住のデータ科学者は、アフリカ大陸全域の Planet 衛星画像にアクセスし、AIイノベーション評議会から推薦された、早期警戒システムと気候適応（気候変動の現在または予想される影響に適応するプロセス）に特に焦点を当てたプロジェクトに情報を提供することができるようになります。
この取り組みは、Planet が Microsoft の AI for Good Lab と今年3回目のコラボレーションを行ったことを意味します。これまでのプロジェクトには、グローバル・リニューアブル・ウォッチ（GRW）や、パートナーシップのキックスタートとなった、露・ウクライナ戦争開始時の強固な建物被害評価などがあります。
Planet のチーフ・インパクト・オフィサーであるアンドリュー・ゾリ氏は、次のように述べている。
Planet と Microsoft のチームに共通しているのは、行動に対する非常に強い偏見と、最高のスケールで最大の効果を上げるという2点です。
AIと衛星データを組み合わせることで、技術的なことだけでなく、適切な手に渡ったときにどれだけインパクトのあることができるかを確認できたとき、我々はすぐに、人道支援、気候変動、食糧およびエネルギー不安など、我々が追及できる複雑な問題について考えるようになりました。
グローバル・リニューアブル・ウォッチ
これは、人工知能（AI）と衛星画像を用いて、地球上のすべての太陽光発電と風力発電の設備をマッピングして測定し、クリーンエネルギーへの移行を評価し、長期的なトレンドを追跡することを可能にする、世界初の生きたアトラスであると発表しました。
GRWチームは、2022年9月の GRW のローンチ時に発表したドイツとインドの再生可能エネルギーサイトのマッピングに加え、ケニア、ブラジル、エジプトの太陽光・風力発電設備の完全マッピングを発表しました。プライベートプレビューのサインアップは、globalrenewableswatch.org で可能です。
ウクライナの建物被害評価
今年初め、Microsoft と Planet を結びつけた最初のコラボレーションは、国連事務総長室が国連オペレーション・クライシスセンター（UNOCC）と共に、ウクライナ全域の学校、病院、水、衛生、医療廃棄物管理インフラ（WASH）を監視し、誰が、何に影響を受けたかを理解するために行ったものでした。
UNOCC は、意思決定、状況認識、リスク管理、危機管理において、国連の上級指導者をサポートしています。ウクライナ侵攻への対応と将来の同様の状況に備えて、AIと衛星技術を活用した堅牢な変化検知システムを開発し、従来の被害評価固有の課題を回避して、地上チームが効果的に対応するために必要な規模と速度をサポートすることを目標としました。
チームはウクライナの8つの州を調査し、UNOCC の地上レポートと Microsoft のAIおよび機械学習モデルを Planet の衛星データ上に組み合わせ、インフラが影響を受けたか破壊されたか、また被害が発生した日付の概算を特定・判断しました。これらのマッピング評価から、チームは、被害を受けた学校や病院の確認と、生徒の規模や登録患者の数を比較することで、どれだけの人が影響を受けたかを判断することができました。
Microsoft の副社長兼チーフデータサイエンティストの Juan Lavista Ferres 氏は、以下のように述べています。
以前は、UNOCC は現地に行くことができなかったため、建物の被害について文書化された信頼できる証拠を持っていませんでした。このプロジェクトを通じて、国連チームは、被害を受けたインフラだけでなく、それらの建物が提供する避難民や脆弱な人々についても完全に把握することができました。これは、AIと衛星データが、人道的活動、持続可能性、健康など、複雑な問題を解決するために、目に見える、実行可能な変化をもたらすことの証明です。