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NASHの治療薬に注力するバイオ企業 Madrigal Pharmaceuticals

2024年10月31日、Madrigal Pharmaceuticals (マドリガル・ファーマシューティカルズ / MDGL) は2024年第3四半期の決算を発表しました。

Madrigal Pharmaceuticals は、アンメット・メディカル・ニーズの高い肝疾患である非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療薬を提供することに注力しているバイオ医薬品企業です。

Madrigal の医薬品であるレズディフラ(レスメチロム)は、1日1回経口投与の肝臓指向性THR-βアゴニストで、NASHの主な根本原因をターゲットに設計されています。

Madrigal は、売上だけでなく、堅実なキャッシュポジションと臨床試験関連の営業費用の削減により、発売後2四半期目にして黒字化を達成するなど、確かに素晴らしい業績を上げています。

この早期の黒字化というマイルストーンは、アンメットニーズの高いNASH(非アルコール性脂肪肝炎)に焦点を当てたバイオテクノロジー企業にとって、重要な成果です。

2024Q3決算

– 2024年第3四半期の純売上高は6,220万ドル

– Rezdiffra™ レズディフラ (resmetirom レスメチロム)のカバー率目標を早期に達成、商業ベースの80%以上がカバーされる;レズディフラのカバーされた生命で生検を必要とするのは5%未満。

– 代償性NASH/MASH肝硬変患者を対象としたレズディフラの臨床アウトカム試験の登録を完了。

– 2024年9月30日時点で10億ドルの現金、現金同等物、制限付き現金および有価証券を報告。

この決算を受けて、長くレンジ内で推移していた Madrigal の株価は遂にレンジを切り上げ上昇しました。このことを受けて、海外のバイオ投資家が、Madrigal の過去7年間の同社の株価動向を捉えた長期株価チャートを説明しています。

2016年に合併してできた会社

Madrigal Pharmaceuticals は、非公開企業である Madrigal と Synta Pharmaceuticals Corp. が2016年7月22日に逆さ合併してできた企業です。

更に合併後、Synta は1対35の株式併合を実施し、Madrigal Pharmaceuticals, Inc. に社名変更しました。現在 NASH/MASH で有名な Madrigal ですが、実は臨床バイオ企業によくあるケースである合併してできた会社なのです。

更に株式併合した会社というのも興味深いでしょう。よくバイオファンドが合併前後に臨床バイオ企業を買っていますが、その背景には臨床バイオ投資において合併は買い!というような哲学があります。

臨床バイオ企業の合併・逆合併は買いなのか?