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S&P500は最高値から10%以上下落した調整局面入り

S&P500は最高値から10%以上下落した調整局面入り

2025年3月14日現在、米国株式市場は大幅な変動を経験しており、S&P 500は最近の最高値から10%以上下落した「調整局面」に入っています。

現在の市場心理

​Vanda Research のアナリストは、個人投資家の行動が「悲嘆の5段階モデル」に似ていると指摘しています。​現在、彼らは「取引(bargaining)」の段階にあり、この段階では市場のボラティリティが高まる中、大規模な株式購入が行われることが特徴です。​

これは、市場が底値に達する前に見られる「落ち込み(depression)」の段階にはまだ至っていないことを示唆しています。​

・悲嘆の5段階モデルと投資家心理

1. 否認(Denial): 市場の下落を認めず、楽観的な見方を続ける。​
2. 怒り(Anger): 損失や市場状況に対する怒りや不満を感じる。​
3. 取引(Bargaining): 損失を取り戻そうと積極的に取引を行う。​
4. 落ち込み(Depression): 市場への期待を失い、投資活動を控える。​
5. 受容(Acceptance): 市場状況を受け入れ、冷静な投資判断を行う。​

現在の「取引」の段階では、個人投資家が損失を取り戻そうと積極的に取引を行う傾向があります。​しかし、歴史的に見ると、市場が真の底値に達する前には、投資家が市場への期待を失い、投資活動を控える「落ち込み」の段階が訪れることが多いとされています。​

テクニカル指標

モルガン・スタンレーのストラテジストであるマイク・ウィルソン氏は、S&P 500指数の重要なサポートラインを5,500ポイントと特定しています。 ​

この水準を下回ると、さらなる下落の可能性が示唆され、一方で5,500ポイントを上回って安定すると、市場が底値に達した可能性があると指摘されています。

専門家の意見

JPMorgan の分析によると、最近の株価下落は、広範囲にわたる景気後退への懸念というよりも、特定のヘッジファンド部門によるポジション調整によるところが大きい。

この見解では、株価下落の最悪期は過ぎた可能性があるが、経済の先行き不透明感が続いているため、依然として注意が必要である。

ウォーレン・バフェットの見解

著名な投資家ウォーレン・バフェット氏は、市場の低迷を予測することは控えているが、備えを強調している。同氏は、市場の下落は買いのチャンスであると考えており、投資家に対して、そのような事態をうまく利用できるよう準備しておくよう助言している。